腰痛は筋肉や神経など整形外科的な原因のほか、内臓疾患が原因となって痛みを生じるケースがあります。
さらに、内臓の機能が低下して筋肉に影響を及ぼし、結果的に腰痛が出現する方も少なくありません。とはいえ、腰痛の原因が内臓なのか、筋肉や神経なのか判別するのは非常に難しいです。
そこで本記事では、内臓が原因で起こる腰痛の特徴をご紹介したうえで、見分けるポイントまで解説していきます。
腰痛と内臓の関係性について理解でき、適切な診療科目が選べるようになるので、ぜひ読み進めてみてください。
内臓が原因の腰痛とは
内臓が関与する腰痛には、「内臓疲労が原因」・「内臓疾患が原因」で出現する2つのパターンがあります。
内臓は、暴飲暴食や過度のアルコール摂取、さらに睡眠不足が重なると負担がかかってしまい、徐々に正常な機能を失ってしまうデリケートな部位です。
疲労した内臓は器質的にも硬くなってしまうため、周囲の筋肉や骨を圧迫し、結果的に整形外科的な原因で腰痛を生じてしまいます。
それに対して、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器系の病気、また尿管結石や急性腎盂炎など泌尿器系の病気が原因で腰痛が生じるケースもあります。
「内臓疲労が原因」となる場合と「内臓疾患が原因」である場合で対応も異なってくるため、正しい理解と判断力が必要です。
引き続き、腰痛の原因となる内臓の病気について、詳しい病名と症状をご紹介しているので、ぜひ読み進めてみてください。
【疾患別】内臓の病気が原因で起こる腰痛の特徴
内臓の病気が原因で起こる腰痛の特徴を疾患別にご紹介します。
- 消化器系
- 循環器系
- 泌尿器系
- 婦人科系
以上4つの種類に分けて、各病気の代表的な症状や特徴について解説していきます。
消化器系
腰痛が生じる可能性がある消化器系の病気と特徴的な症状をご紹介します。
病名 | 症状 |
胃・十二指腸潰瘍 | ・みぞおちの痛み |
慢性膵炎 | ・嘔吐 |
胆石症 | ・右みぞおち及び肋骨下の痛み ※食後に痛みが増強しやすい |
消化器系の病気で起こる疼痛は、比較的腰部や背部よりも腹部やみぞおちで生じるケースが多いです。
食事前後で症状が変化する場合もあるので、覚えておいて鑑別するポイントとして参考にしてみてください。
循環器系
循環器系の病気が原因となって生じる疼痛や症状の特徴をご紹介します。
病名 | 症状 |
急性大動脈解離 | ・突然の胸痛 |
大動脈瘤 | ・しわがれ声 |
心筋梗塞 | ・吐き気 |
循環器系の病気は初期症状がほとんどなく、進行後に症状が急激に出現する特徴があります。
大動脈瘤も例外ではなく、進行後に胸痛や腹痛が生じるケースが多いので、該当する可能性がある場合は早急に受診することをおすすめします。
泌尿器系
泌尿器系の病気が原因となって生じる疼痛や特徴的な症状を、3つの疾患ごとにご紹介します。
病名 | 症状 |
尿管結石 | ・背中、腰、脇腹の痛み |
急性腎盂炎 | ・排尿時痛 |
水腎症 | ・発熱 |
泌尿器系の病気による疼痛は、脇腹に生じるケースが多い特徴を持っています。
腰痛との判別は難しいですが、血尿や排尿時痛など「排尿」に関連した症状を伴う場合が多々あるので覚えておきましょう。
婦人科系
婦人科系の病気によって生じる可能性がある疼痛や症状を3つの疾患ごとにご紹介します。
病名 | 症状 |
子宮内膜症 | ・激しい生理痛 |
子宮がん | ・不正出血 |
卵巣嚢腫 | ・腹部膨満感 |
【原因別】腰痛の見分け方
「内臓が原因の腰痛」と「整形外科的な原因で生じている腰痛」を見分けるためには、姿勢や安静度、食事などの条件による変化を観察する必要があります。
たとえば、胃腸や膵臓など内臓が原因の腰痛の場合、活動度に関係なく安静時でも疼痛が持続しているケースがほとんどです。
それに対して整形外科的な原因で生じている腰痛の場合、「腰を曲げる」といった特定の姿勢や動きで症状が出現・増強します。
ほかにも、体重の減少や血圧の変動など疼痛以外に身体の変化を見つけた場合は、内臓に原因があると仮定して、適切な診療科目を選んで受診することをおすすめします。
内臓が原因の腰痛まとめ
本記事では、内臓が原因となる腰痛の特徴や見分け方についてご紹介しました。
内臓が原因となる場合、整形外科を受診しても適切な治療がおこなわれる可能性は低いと考えられます。
とはいえ、自身で判断するのは難しいため、症状をできる限り詳しく把握した上で、まずはかかりつけ医に相談してみることをおすすめします。












